ミルクティー日録

ワタシが世界の中心だ

いつだって最後に頼るのはSMAPだった

現在、8月15日、SMAP解散が報じられて丸一日が経った。

 

初めに言っておくが、私はSMAPのファンではない。茶の間でもない。ただ、SMAPはジャニーズだという認識しかない。その位の人間だ。そして、私はSMAPの全てを知らない。SMAPが生きた時代を子どもとして過ごした、ひとりの子どもの独り言程度に受け取って頂けると有難い。

 

イマイチ、考えがまとまっていない。今はSMAPのオレンジを聴いている。私の、想い出の曲だ。ちなみに泣いている。感情だけで書き始めてしまったために、日本語が成り立っていない部分もあるかもしれないが、許してほしい。

 

 

 

1988年、SMAP結成。当時のメンバーは、木村15歳、中居15歳、稲垣14歳、森14歳、草彅13歳、香取11歳。

 

 

1988年、私は人間の種にもなっていない。もしかしたら、今こうして存在しなかったかもしれない。

 

 

1991年9月9日、「Can't Stop!!-LOVING-」でCDデビュー。

 

 

それから6年後の1997年、私はこの世に生を受けた。同年、SMAPのバックについていたKinKi Kidsが「ガラスの少年」でCDデビュー。

 

 

 

SMAPは、「ジャニーズとは」という、とても大きなテーマを提示した、偉大な存在だったと思う。その一つとして、「解散」の文字を消したのが一番大きいのではないか。昔は、解散するのが普通だったらしい。50年程昔に遡る。

 

 

  • ジャニーズ【1962年結成、1967年解散】
  • フォーリーブス【1967年結成、1978年解散】
  • たのきんトリオ【1979年結成、1983年解散】
  • シブがき隊【1981年結成、1988年解散】
  • 少年隊【1981年結成、解散はしていないが現在ソロでの活動のみ】
  • 男闘呼組【1985年結成、1993年解散(?)】
  • 光GENGI【1987年結成、1995解散】

 

 

これらは、私がネットを頼りにかき集めた情報だ。全てが正しいかは分からない。ここにあげたグループの他にも、たくさん解散したグループはいるが、私がかろうじて知っているグループ名をここではあげさせてもらう。そして、

 

 

SMAP【1988年結成、2016年12月31日解散予定】

 

 

昔は「解散」が当たり前だったアイドル。「解散」という選択肢を消したアイドル。そのアイドルが「解散」という選択をした。現在、ジャニーズ事務所からデビューしているグループに再度「解散」という選択肢を与えた。これは、ジャニーズ事務所に所属するタレント、そのタレントを応援するファンにとって、「革命」であり、歴史的瞬間だ。

 

 

解散報道がされてから、ずっと、「この世からSMAPという名前が消える」という事を考えていた。そうして、丸一日が経った今、ようやく現実味を帯びてきた。現実味を帯びてきた今、私の中に残っている感情は「全部悲しい」それだけだ。

 

 

 

たくさんの思い出が存在した。SMAP冠番組、そして現在も継続されている「SMAP×SMAP」は、私が生まれる前から放送されていた。つまり、私がこの世に生まれた時にはすでにSMAPは存在しており、私はSMAPのいない世界を知らない。SMAPのいる世界が当たり前の中で育ってきた。

 

SMAPのダブルミリオンセラーを達成した名曲「世界に一つだけの花」が発売されたのは、私が6歳になる年だった。私よりも一つ下の年中さんが、年長さんだった私のクラスにわざわざやってきて、手話付きで「世界に一つだけの花」を披露したのをよく覚えている。その後放送されたスマスマを見て「お母さん!これね、この前年中さんが歌っていたよ!」と話したことも鮮明に覚えている。「世界に一つだけの花」の歌詞を、見開きのカードに、右側が私、左側が妹と振り分けて歌詞を書いたのもよく覚えている。それを祖母にあげたのだ。祖母はそれを額に入れて飾ってくれていた。汚い字だったが、心のこもった、当時6歳と3歳だった私たち姉妹からの贈り物だった。当時の私にとってSMAPとは、人と人とを繋げるツールとなっていた。

 

小学校に入学した。音楽の授業があった。そこに載っていたのは「世界に一つだけの花 SMAP」の文字と、歌詞と、音符。授業で歌った。それくらい、社会現象を起こした一曲だったのだなと、今振り返ると思う。親戚には「SMAPを授業で歌うの?すごいね」と口々に言われた。別に、私の曲ではないのに、凄いでしょ?って、なんだか得意げだった。スマスマを見ながらお母さんになんとなく「SMAPだったら中居くんが一番好きだな」と言った。「え!?趣味悪くない!?絶対香取くんだよ!」と否定された時は本当に悲しかった。そんな私も今では香取くんが一番好きだ。結局親子の趣味は似るのだ。

 

小学校高学年になると「山田太郎ものがたり」が放送された。私がドラマというものに触れた、最初の作品だ。そこからは、もう嵐街道まっしぐら。SMAPなんて興味すらなくなった。でも、毎週月曜日の夜は決まってついてたスマスマ。しっかり見ていたわけではないけれど、必ず家では流れていた。それが普通だった。

 

中学生になった。2011年3月11日、東日本大震災が起こった。いつも流れていたスマスマからは「not alone〜幸せになろうよ〜」に合わせて義援金を募るSMAPが映っていた。ジャニーズってこんなことするんだ。当時どハマりしていた嵐は何をしていたかというと、V.I.Pルームでアホなことばっかり。動物が怖くて逃げる人もいれば、「にゃんにゃんガォー」と言ってる人、それを突っ込む人。「◯◯いるやつプチョヘンザッ!」「イエア!イエア!イエア!イエア!」実にくだらない。でも、それがジャニーズだと思っていた。バラエティでアホやるのがジャニーズだと。今振り返ると、アイドルがバラエティに出演するという道を作ったのはSMAPだったんだな…と(そんなことは知る由もない)。兎に角、スーツを着て義援金を募る彼らを見てかなりの衝撃を受けた。

 

2012年、被災した同学年の女の子が私の中学に転校してきた。その子も嵐ファンだった。でも、その子が私に持ってきたのはSMAP AIDだった。

 

中学3年生になった。高校受験という壁にぶち当たった。その時聞いた、SMAP AID。嵐も勿論、私を励ましてくれた。それでも、SMAPの歌声と歌詞に、かなり励まされた。当時聞いていた曲が、冒頭にもあげた「オレンジ」だ。受験とは全く関係ない曲だが、そのメロディに癒された。「はじまりのうた」もよく聞いた。

 

悩んで 踏ん張って 凹んだりして 何かと大変なんだよね

 

「ちょっと待ってよ ストップ」なんて人生じゃできないから 毎日が意味を持つんだ

 

この歌詞は見事に受験戦争で戦っていた私に重なった。SMAPを聞いては涙した。

 

 

そして今。SMAPが解散すると聞いて、10割を「悲しい」が埋め尽くした私を支えてくれているのはSMAPの曲だ。オレンジを聴いては涙し、はじまりのうたを聴いては涙し、ススメ!を聴いては涙し、ありがとうを聴いては涙し、らいおんハートを聴いては涙し、Triangleを聞いては涙し。今は、SMAPの曲全てが私を励ましてくれているように感じる。ここまで、私の平凡でつまらない日常を読んでくださりありがとうございました。こう振り返ってみると、頻繁ではないけれど、必ず思い出にはSMAPがいた。ファンじゃないのに、SMAPは私の人生に何度も登場している。他のアーティストでもいいのだ。手話付きで披露してくれたあの曲だって、祖母に送った贈り物だって、学校で歌った曲だって、友人に借りたCDだって、受験の時に聞いた曲だって、今聞いてる曲だって。他のアーティストだって選択肢としてはあったはずなのだ。それでも、私が、私の周りが、選んだのは紛れもなくSMAPであり、他には代え難い存在になっていた。

 

「いつだって、最後に頼るのはSMAPだった」のだ。

 

SMAPの解散はやっぱり悲しい。SMAPが過去になるのが悲しい。いつかSMAPを懐古する日が来るというのが悲しい。この先、ジャニーズという道をここまで切り開くグループには出会えないと思う。いや、出会いたくない。SMAPを越せるグループは居ないんじゃないかと私は思う。越して欲しくない。SMAPが日本の国民的アイドルとして25年間第一線を走ってきたという事実を誰かに塗り替えて欲しくない。これは私のワガママだ。

 

 

毎日が予測不可能だよね。SMAPは永遠だなんて、そんな完璧なシナリオなんて存在しないよね。SMAPは解散しないんじゃないかって、本当は嘘なんじゃないかって、これは壮大なドッキリなんじゃないかって、希望を詰め込んでる胸が今日も泣いてるよ。5人は活動休止でも、誰かが脱退するでもなく、解散を選択した。でも、彼らがジャニーズであることに変わりはない。彼らの今後が、いい方向に進みますように。彼らの明日も、彼らの背中を追って頑張っていた後輩たちの明日も、ファンの明日も、今日よりちょっとだけHappyになれたらいいね。

 

 

最後に。SMAPには沢山勇気を頂きました。沢山励まして頂きました。「申し訳ありませんでした」なんて言わないで。ファンだけじゃなく、国民の心の中には絶対的にSMAPが存在し続けると思います。それくらいに偉大でした。ファンでもなんでもない私が言えるような立場じゃないけど、大好きです。中居くん本当に音ズレるよね、キムタクって兎に角ギラギラしてるよね、草なぎくんの「なぎ」って書けないよね、吾郎ちゃんってふわふわし過ぎだよね、香取くんってお茶目だね、って、年代問わず、色んな人と意見を共有できた日々は宝物です。これからも、SMAPは聴き続けると思います。28年間、本当にありがとう。私たちは見守ることしかできないけど。ぜひ、2016年12月31日まで、SMAPを全うして下さい。

 

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